オレンジの花と水

ブログ初心者の日記風よみもの

国連で働く 2

そういうわけで色々あったが、ニューヨークの国連本部で働くことになった。フルタイム勤務だ。日本の会社員と同様、朝は電車に乗って国連本部へ出勤し、夕方は同じように電車に乗って帰宅する。

通勤してみて思ったが、結局ニューヨークでよかったかも。通勤時間が短いので、体がとても楽だ。もはやエチオピアへ行く元気も失せた。人間は楽な方へ流れるわけだ…。

 

【通勤】

通勤について。ニューヨークで地下鉄通勤をしてみて、感心したことが一つ。

 

日本だと、通勤ラッシュの電車にこれでもかこれでもかとおじさんたちが大挙して乗り込む。ひどい人はカバンで人を押しのけて自分だけ乗ろうとしたり、乗る人と乗っている人の間で小競り合い、いや喧嘩が始まったりする。足を踏んだ踏まないなんて言い争いもある。

山手線の渋谷駅は殺人的な混み方で、無理やり乗ろうとする乗客と、まだ降りていない乗客の押し合いへし合いだ。女性の悲鳴が聞こえることもある。朝からそういう光景を見ると心が寒々とする。心優しい日本人はどこへ行ってしまったのだろうと思う。

日本で片道2時間半の通勤をしていた身としては、とにかく東京の通勤ラッシュは考えただけで疲労困憊。残業で疲れているのに、さらに「これからおじさんたちとバトルか」と思うと、気力が萎える。

 

国連への通勤開始。                                                                   

あーあ、仕事はいいが通勤が嫌だなあ…と思いながら、自宅最寄り駅へ向かった。ニューヨークの地下鉄でも、暴力的な?おじさん会社員が、乗客同士の喧嘩を繰り広げる光景を私は想像していた。しかし、ここでの通勤風景は違った。

確かに地下鉄は混んではいるが、立錐の余地もないくらい乗客が乗り込むことはない。さすがに新聞紙を大々的に広げることは難しいが、文庫本を立ち読みしても他の乗客にぶつからない程度だ。日本的感覚から言うと、「結構空いている」といえる。

 

ある朝、私は車両のドア近くに立っていた。通勤時間なので、そこそこ車内は混んでいる。そこへ、ホームから若い男性が走ってきた。「よかった、間に合った」という表情だ。彼が私の立っている車両に乗り込もうとしたとき、私の周りのアメリカ人乗客たちが彼を追い払った。

「ダメダメ。この車両は混んでるから、別の車両へ行って」

「もう一杯ですよ。乗れませんよ」

乗客たちにそう言われると、若い男性は「あ、そう、ごめんね」という感じに背を向け、別の「空いている」車両へ慌てて走っていった。

 

え、これで一杯?

私は車内を見渡した。私の乗っている車両は乗客が結構いるが、日本だったら「すかすか」と言ってもいいだろう。当然、日本だったらあの若いお兄さんは飛び乗っているに違いない。

こんなんで「混んでいる」のなら、アメリカ人たちは日本のラッシュアワーに耐えられないだろう。この程度の込み具合なら、快適に通勤できるぞ。私は安堵したのでした。やれやれ。

 

【社員食堂】

新しい環境でもっとも重要なこと。それは社員食堂だ。

ニューヨークの国連本部の1階に社食(カフェテリア)がある。私は基本的には弁当持参派だが、朝に弁当を作っている時間がない時もあるので、美味しい社食かどうかは重要事項だ。

結論から言うと、私が期待するようなレベルではなかった(今ではもう少しレベルアップしているかもしれないが)。SUSHIと書いてあるパック弁当もなんだか古そうな感じだし、温かい料理も味はいまいちだった。マフィンを買って、朝食代わりに職場で食べてました。

 

で、お昼をどうするか問題。

お弁当を持参するときもあるが、忘れたときや作れなかったときは社食に行っていた。しかし、何度も言うが、あまりおいしくない。仕方ないので、道を隔てて向かいのユニセフの小さい社食(メニューの選択肢があまりない)へ行ったり、どこか安いところ…とお昼を探してウロウロしたりしていた。

上司の秘書のガーナ人おばちゃんは、たまにガーナ料理のお弁当を持参していた。私がコートジボアールに住んでいたことを知っていて(ガーナとコートジは隣国同士だ)、美味しいガーナ弁当を分けてくれることもあった。同僚のザンビア人男子と美味しくいただいたものです。

 

このおばちゃんが、安い中華の店があるわよ!と教えてくれて、我々3名(ガーナ人、ザンビア人、私)は、よく安いチャーハンを食べに行った。安くておいしいといえば、やっぱり中華料理だ。

 

中華料理をかっ込むアフリカ人たちを見ると、中華の懐の深さ?に感心する。和食はいまだに高級料理のイメージを脱していないらしく、日本人の自分としては、安い日本料理もあるんだが…と残念に思う。うどんや日本そば、かつ丼やカレーライスがもう少し世界を席巻すれば、「安くて美味しい和食もあるんだ」と思ってもらえるんだろうけど。もっと言えば、社食にかつ丼を置いてほしい…。

 

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この記事を書いていたら長くなってしまったので、後半は明日へ持ち越すことにする。なんだ、結局どこへ行っても私にとって食べ物は重要なんだな。次回はもう少し真面目な記事を書くことにします。