どの国の人も写真が好き。
カメラを向けるとすぐに「写真写真!」と笑顔になる人が多いように思う。
デリー空港内で写真を撮影していたら、たまたま空港内にいたシーク教徒のおじさんたちが写真に納まってしまった。
「すみません、写してしまって…」と謝罪したのだが、なぜか彼らは我々の写真に納まる気満々。
そのままターバンを直し始め、私たちと一緒に写真を撮影。
いや、あなたたちと写真を撮影する気はなかったんだが…。ま、いっか。
アビジャンのきれいなショッピングモールに、変わった髪型のお姉さんがいた。
三つ編みの髪をカラフルなゴムで飾っていて、とても可愛らしかった。
とてもきれいなお姉さんだったので、日本人の友人が彼女と一緒に写真を撮りたがった。
しかし、お姉さんとその連れは写真撮影を拒否。
え?写真、ダメなの?
「写真、撮影しちゃだめですか?」
と私たちが尋ねると、お姉さんは残念そうに首を振る。
「ごめんね、ダメよ。だって、魂が抜かれるから。」
ええっ?明治時代じゃあるまいし、写真なんて撮影したって、魂は抜かれませんよ。
その後、コートジボアール生活が長くなって分かったこと。
自分が写った写真をもらうことが出来たら、魂が戻ってくるらしい。
「魂が抜かれるから」と言って写真撮影を断る人には、「撮影した写真をあげるから」というと、たいていOKしてくれることも分かった。
どうすれば魂が戻ってくるのか、そのからくりがいまだに分かりません…。
私はまだまだアフリカを理解できていないようです。