日本人になじみの薄いインドネシア語。
私もインドネシアに行かなければ、学習しようと思うことはなかっただろう。
タイやスリランカと違い、インドネシア語はアルファベット表記。
文字から覚えなくてはならなかったら、勉強する意欲も萎えていたと思う。
そういうわけで、最初はかなり入りやすい言語だ。
しかも、英語に似せた単語もある。
リンゴはApel だし、イチゴはStroberiだ。
ふだん、スーパーで買い物をするのだが、棚に書いてある野菜名を見ながら少しずつインドネシア語を覚えた。
「ふーん、ニンジンのことはwortelって言うんだ~」
こうやって、インドネシア語の単語を覚えていくんだろうなあ。
ほうれん草が棚に並んでいた。
「どれどれ、ほうれん草はインドネシア語で何と言うんだろう?」
ほうれん草にシールがついていて、見るとHORINSOと書いてある。
それって…日本語じゃないのか?(一人つっこみ)
ところで、インドネシアでもキャッサバは良く食べる。
イモはタピオカの原料だ。
キャッサバはインドネシア語ではSingkong(シンコン)と言う。
もちろん、スーパーにも売っている。
ある日、ちょっと大きなスーパーへ行った。
シンコンが売っていた。
やはり大きな店でないと、こういう野菜を扱っていないんだな。
通路を進んでいくと、なんと日本のレンコンが売っていた。
さすが大きなスーパーだ。
レンコンはインドネシア語で何というのだろう?
表示を見ると書いてあった。
「RengKong」。
それって…(つっこみどころ満載)インドネシア語じゃないだろう。
HORINSOをほうふつとさせる。
というか、RengKongと書かれると何だかHongKongみたいだな。
この話を、料理が得意な同僚に伝えたら大爆笑された。
多分、日本人在住者向けにほうれん草もレンコンも栽培されているんだろう。
後でインドネシア語の辞書を引いて「レンコン」を調べたら、Akar Terataiとあった。
確かにこんな長い単語より、RengKongの方が簡単だ。
「ほうれん草」は、Sejenis bayam というそうだ。
HORINSOの方が短い。
というわけで、インドネシア語の中に日本語が席巻しつつあるようだ。
ま、日本語にも英語があふれてますよね。
昼食と言えばいいのにランチ、とかね。
未来のインドネシアの若者は、HORINSOはインドネシア語だとか主張するんだろうなあ。