よく、国民性の比較のジョークとして、「海に飛び込む話」がある。
たいていはこんな内容だ。
大勢の乗客を乗せた船が大嵐に遭った。
船は沈没しそうになり、乗客は大嵐の海に飛び込まなければならなくなった。
誰しも、そんな海に飛び込むのはこわい。
どうやって乗客を海に飛び込むよう説得するのか。
というのがジョークのきもだ。
要は、国民性をくすぐる言いかたをする必要があるわけだ。
例えばこんな感じ。
イギリス人乗客に対しては、こう伝える。
「紳士は海に飛び込むものです」
イタリア人乗客に対しては、こう伝える。
「海底に美女がいます」
アメリカ人乗客に対しては、こう伝える。
「保険がかかってるから大丈夫ですよ」
日本人乗客に対しては、こう伝える。
「みんな飛び込んでますよ」
なかなかいい得て妙である。
こんな感じのジョークが、アフガニスタンにもあるそうだ。
と言っても、少々内容は違う。
嫌いな人種を揶揄するジョークは、世界各地で聞かれる。
昨日アフガニスタンの記事を書いた時に、アフガニスタン人から聞いたジョークを思い出した。
さほど面白いわけではないが、アフガニスタンの国民感情が分かるジョークだ。
ある日、アフガニスタン人、日本人、ロシア人の商人がたくさんの積み荷を船に乗せて航行していた。
突然の大嵐。
船員たちは積み荷を捨てて、船を軽くしなければならなくなった。
日本人の商人たちは、テレビやラジオ、パソコンなど、自分たちが積んだ電化製品の積み荷をじゃんじゃん海に投げ捨てた。
もったいないのでは?
いやいや。
「こんなもの、国に帰ればいくらだってあります。」
ロシア人の商人たちは、たくさん積んだ高級ウォッカをじゃんじゃん海に投げ捨てた。
もったいないのでは?
いやいや。
「こんなもの、国に帰ればいくらだってあります。」
そして、アフガニスタン人の商人たちは、どうしたかというと。
アフガニスタン商人たちは、ロシア人たちをじゃんじゃん海に投げ捨てた。
もったいないのでは?
いやいや。
「こんなもの、国に帰ればいくらだってあります。」
捨てるのは人間かよ…と思うが、このくだらないジョークをアフガニスタン人から聞いて、私はつい笑ってしまった。
こういうジョークで、嫌いなロシア人を海に投げ捨てて、うさ晴らししてほしい。