オレンジの花と水

ブログ初心者の日記風よみもの

麻雀

 

ジャカルタにいたとき、タイ航空主催の「タイ料理教室」に参加した。

こんな感じの小さい無料イベントが、ジャカルタではちょいちょい開催されていた。

 

その料理教室は、とあるフランス系ホテルで週末の朝に開催された。

食べ放題の朝食ビュッフェ付きだった。

(ビュッフェは食べ放題だったが、あいにくタイ料理ではなかった)

 

私はタイへ行ったことがないので、本場のタイ料理というものがどんなものか知らない。

インドネシア人の友人と参加したのだが、彼も「トムヤムクンくらいしか知らない」という状態だった。

ま、知らないから教えてもらうってことでいいでしょ。

 

朝食を食べた後、ビュッフェ会場の片隅に設けられたタイ料理体験教室のテーブル席へ移った。

そこへタイ料理のシェフが出てきた。

タイ料理未経験者?でも作れるような簡単なレシピを作ることになった。

 

20名ほどいた参加者の中から、希望者が前に出て、シェフと一緒に料理を作ることになった。

「じゃあ、最初は〇〇サラダを作ってみましょう!やってみたい人!」

数人の参加者が手を挙げた。

もちろん、私も勢いよく手を挙げた。

タイ料理のシェフから直接習うなんて、いいチャンスではないか。

 

シェフは前列に座っていた女性を指さした。

「じゃあ、そちらの女性。」

あーあ、残念。

私はシェフとその女性が参加者の前でサラダを作る間、メモを取りながらそれを見ていた。

 

次のレシピ。

「じゃあ、今度は××を作ってみましょう。誰かやってみたいですか?」

どうしてもやってみたい私は今度も勢い込んで挙手したが、シェフはにこやかに言った。

「じゃあ、そこの君。」

見ると、私の隣にいたインドネシア人の友人が「やったー!」と言いながら立った。

お前…外国人の私に譲らんかい!

 

レシピを2種類作成した後、タイ料理教室はお開きになった!!

2種類だけ?なんてこったい。

まあ、無料だからこんなもんか…。

タイ航空から水筒とかキーホルダーとかロゴ入りお土産もいただいたので、文句は言えない。

 

タイ料理教室が終了し、20人ほどいた参加者は三々五々、会場を去る人もいれば、残ってビュッフェの続きを楽しむ人もいた。

私と友人は、残った数名の参加者たちと一緒にスイーツコーナーからコーヒーとケーキを持ってきて食べることにした。

 

残った参加者同士でコーヒーを飲みながら、タイ料理教室の感想を話すなど、雑談が始まった。

私はその参加者の中に、日本人っぽい顔立ちの女性を発見した。

日本人?じゃないよね…。

 

よく見ると日本人ではなさそうなのだが、東アジアっぽい顔立ちをしている。

じろじろ見てはいけない、と思いつつ、(この人はどこの国の人なんだろう)とどうしても彼女に目が行ってしまう。

上品で美しいアジアマダムといった感じの女性だった。

 

雑談が盛り上がり、参加者同士で(遅まきながら)自己紹介をする流れになった。

どうやら、彼女も私が気になっていた様子。

私が日本人だと名乗ると、彼女は笑顔になった。

 

「あら、あなたは日本人なのね。こちらはうちの夫。」

夫と紹介された、彼女の向かいに座っていた初老の男性は、オーストリア人だった。

じゃあ、あなたはどの国の人なんだ?

 

彼女の名前をすでに忘れたが、その女性はチベット人だった。

それにしても、かなり日本人ぽい顔をしているが、人種が混じっているのかな。

 

私が日本人と分かり、彼女はなぜかとても嬉しそうだった。

ジャカルタに来たばかりで、あまり友達がいないの。良かった、日本人の人と知り合いになれて。」

いやいや。

チベットと言えば中国の一部?なんだからさ。

中国人なんてジャカルタにいくらでもいるでしょう。

 

急に彼女が親しみを見せ始めたので、私は戸惑った。

すると彼女はこんなことを言い始めた。

 

「ねえねえ、あなた、麻雀出来る?出来るなら一緒にやりましょうよ!」

麻雀?

私は首を振った。

どうやって遊ぶのか、さっぱり見当もつかない。

 

ようやく、私は彼女が中国出身(と言い切っていいのか分かりませんが)だということが腑に落ちた。

実は、私は麻雀をやったことが人生で一度もない。

 

「ええっ?どうして麻雀をやったことないの?日本人でしょ?」

そこか。

彼女は麻雀相手を探していたのか。

 

弁解がましく、私は苦し紛れの説明をした。

もちろん、日本人でも麻雀を知っている人はいる。

でも、私は一度もやったことがない。

何となく、麻雀にネガティブなイメージがあるからだ。

(おじさんが集まって煙草を吸いながら遊ぶ、汚くて臭い、根暗な賭け事って感じ?→超失礼)

 

すると、彼女は上品に笑った。

「麻雀って、日本ではギャンブルなの?(あはは)あら、残念ね!」

 

それを聞いていたインドネシア人の友人や、他の参加者たちが口々に言い始めた。

「麻雀って、日本でも人気があるんでしょ?」

「中国から日本へ伝わったんでしょ?」

「ギャンブルなの?麻雀でお金を賭けるのか、日本人は?」

 

知りませんよ…。

非常に限定的なイメージを適当に言ったので、つっこまないでくれ。

だいたい、なんで麻雀ごときで君たちはそんなに盛り上がるんだよ。

 

外野がわいわい騒ぐので、耳をふさぎたくなった。

チベット人の美マダムは、なおもあきらめきれないという様子で、私を誘った。

「お金を賭けないから、どう?一緒にやりましょうよ。」

 

私はだんだん面倒くさくなってきた。

チベット人とサシで麻雀。

勝てる気がしない。(←やったことないのに勝つ気でいるのが恐ろしい)

 

結局、ぐずぐず言い訳をして、麻雀のお誘いをうまくかわすことに成功?した。

チベットマダムは、心残りだという顔をしていた。

今思うと、大変申し訳ない。

マダムと麻雀の約束をしていたら、彼女から麻雀のルールを教えてもらえたかも、と惜しい気もする。

 

しかしその時、一つだけ気になっていたことがある。

タイ料理教室終了後、一緒におしゃべりをした参加者の中に、中国人ビジネスマンが1名いた。

マダムは、どうせならその中国人ビジネスマンを麻雀に誘えばよかったと思うのだが(中国人なら麻雀を知っていますよね)、彼女はなぜか私と麻雀をしたがった。

 

男性と女性は麻雀を一緒に遊ばない、なんてルールが中国にはあるんでしょうかね?

女性同士で遊ぶのが一般的なんでしょうか。

それとも、日本人と麻雀をしてみたかったんだろうか?