オレンジの花と水

ブログ初心者の日記風よみもの

お茶とコーヒー

 

まだ昼間は暑いものの、朝晩は秋らしくなってきました。

夏は冷たい麦茶がおいしかったですが、秋になってくるとお茶やコーヒーも美味しくなりますね。

 

以前、職場に京都出身の同僚Mさんがいた。

彼女はお茶を淹れるのが大変上手だった。

職場で買っている安いお茶でも、彼女が淹れるとおいしくなるのだ。

 

どうしてお茶を淹れるのが上手なのか聞いてみた。

すると、Mさんはお茶を淹れるにはいくつかポイントがあるのだ、と説明してくれた。

 

確か、こんな感じだった。

湯呑みにはお湯を入れて温めておく。

お茶はお湯を注いだ後、40数える(40だったような気がしました…間違って覚えていたらすみません!)。

あともう一つポイントがあった記憶があるのだが、忘れてしまった。

 

「京都人は、よく緑茶を飲むんですよ。東京の人はあまり飲まないですよね。

お茶の淹れ方のコツさえつかめば、安いお茶でも美味しく飲めますよ。」

 

そう言って、Mさんはお茶を私にも淹れてくれた。

彼女が淹れると安いお茶でもまろやかになるので、さすが京都人だな~と思った記憶がある。

 

コーヒーについても、同僚から美味しく淹れる方法を教わった。

その同僚は、ジャマイカで働いたことのある男性Iさんだった。

彼はこんなことを言っていた。

 

「ジャマイカはねえ、おいしいコーヒーはみんな海外へ輸出しちゃうんだよね。

だから、ジャマイカのその辺で売っているようなコーヒーは、あまりおいしくないんだよ。」

 

アメリカ南部の黒人が安い鶏肉からおいしいフライドチキンを発明したように、ジャマイカ人もまずい?コーヒーを工夫しておいしく飲んでいるそうです。

 

Iさんは、ジャマイカ人の同僚にコーヒーの淹れ方を教わったという。

フィルターに挽いたコーヒーを入れ、お湯を注ぐ。

その時、真ん中がふくらむようにゆっくりと注ぐのがいいらしい。

そのあと、コーヒー豆を蒸らす気持ちで一呼吸おく。

せっかちな私みたいに、じゃんじゃかお湯を注ぐのはいけないようだ。

 

職場で購入しているコーヒーは、当然ながら安いコーヒー。

そんな激安コーヒーも、達人Iさんの手にかかると魔法のようにおいしくなった。

どれだけ高い緑茶やコーヒーを買っても、淹れる人が下手ならおいしさを引き出せないってことですよね。

 

私は抹茶用のお茶碗と茶筅を持っている。

たま~に、ゆっくりしたいときに抹茶を入れ、お湯を注いで茶筅でお茶をたてる。

もちろん、〇〇千家といったお茶のたて方は知らず、適当だ。

抹茶が十分お湯に溶ければいい、くらいである。

 

しかし、これがホッとするんである。

こういう一手間をかけてお茶をいただくのも気分転換になるし、急須で淹れたお茶とはまた違う安堵感が体全体に広がる。

 

インドネシアにいたとき、インドネシア人の友人たちとジャカルタ近郊の山へ行ったことがある。

青空の下、山の斜面にお茶畑が広がり、美しい風景だった。

 

インドネシア人の友人の一人が、休憩を入れているお茶摘みの人たちの一人に声をかけた。

茶畑の脇道に座り、休憩をとっているお茶摘みの方々は、年配のご夫婦だった。

このお茶はジャワティーとして輸出されるという。

 

「これはジャワティーなんですね!」

私は日本で販売されている“午後の紅茶”とか、ああいうお茶を思い浮かべた(あれはジャワではなく、スリランカのお茶でしたね)。

確かにインドネシアはコーヒーもお茶も輸出品だ。

 

その当時、私はほとんどインドネシア語が話せなかったので、主にインドネシア人の友人たちがその年配のご夫婦と話していた。

しばらくすると、友人の一人が苦笑しながら会話を切り上げて私の方へやってきた。

 

「どうしたの?」

と聞くと、彼女は肩をすくめながら言った。

「あのお年寄りたち、若い時にお茶会社と雇用契約を結んで、まだ働かされているんですって。」

まだ働かされている?どういう意味?

 

私が尋ねると、友人はため息をつきながら言った。

「今なら、雇用法がちゃんとしてて退職年齢が定められているんだけど、当時は適当だったみたい。

あのおじいさんたち、契約書に退職年齢が書いてなくて、死ぬまで働かなくちゃいけないんだって」

 

なるほど…それで友人は、お茶摘みの老人たちが気の毒になって、会話を切り上げてきたのか。

誰か雇用契約に詳しい人に救済してもらえるといいのだが。

ジャワティーと聞くと、そういう形でいまだに働かされているインドネシアのお年寄りたちが思い出される。

 

多分、お茶畑に限らずダイヤモンド鉱山でもカカオ農園でも、途上国の労働者はみんな似たような状況なんだろう。

ESGに配慮した商品や企業が支持されるのも当然だと思う。

 

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左:ジャカルタ近郊のお茶畑 右:お茶摘みの人々