オレンジの花と水

ブログ初心者の日記風よみもの

韓国犬食文化

 

最近、韓国の大統領が犬食禁止令を出したとか出さないとか聞いた。

 

犬を食べるのか?

と、私も最初聞いた時は(と言っても、結構前の話だが)思った。

大体、食べる対象じゃないだろう。

犬ですよ、犬。

 

韓国人の留学生ヨンヒョウによれば、「食用」の特別な犬がいるらしい。

赤毛の犬で、日本人が想像するような可愛らしい犬じゃないんですよ」

と言うが、可愛くない犬とはどんな犬なんだ。

 

可愛い犬と言えばチワワとかコーギーとかプードル、ポメラニアンを思い出す。

不細工な犬なら食べてもいいのだろうか。

 

ちなみにヨンヒョウ宅の近くに、食用犬の養殖場があったらしい。

養殖してまで食べるなんて、本格的な食材なわけだ。

 

そんな話を大学生の頃に聞いたので、「韓国人は犬を食べるのか!」と衝撃を受けた。

もともとは韓国だって仏教国なので、肉食はしていなかったはず。

モンゴル帝国に韓国が支配されたときに肉食が韓国に入ってきたというからには、犬もその時なんだろうか。

 

すっかり犬のことを忘れていた大学院時代。

大学院でクレアという韓国人留学生と親しくなった。

(ちなみに、韓国人名は外国人には難しいので、彼女は適当な英語名を自分で付けたのだという)

そのクレアちゃんも、父親が犬を食べると言って嘆いていた。

 

私は、さすがに今度は驚かなかった。

(クレアの父ちゃんもか!くらいの小さい衝撃は受けましたが)。

 

クレアによれば、男性が犬を食べると精力が付き、夜も元気になるのだそう。

日本でいうウナギとか、沖縄でいうイラブーみたいな感じ?

女性は通常は食べないのだという。

 

「へえ、犬ってそういう薬効?があるの?」

と聞くと、クレアは苦笑しながらぶつぶつ言っていた。

 

「精力が付くんだぞ!って言いながらお父さんは犬を食べるけど、一体何のためにいまさら精力を付けるわけ?

ホント、恥ずかしい。

もうお母さんしか夜の相手がいないのに!」

 

『お母さんしか夜の相手がいない』って娘に言われちゃあねえ。

(もちろん、『お母さんしか相手がいない』というのが、家庭的には一番平和だが…)

お父さんもセクハラじみているが、そんな言い訳を娘に言いながらでも犬が食べたいわけか。

 

こんなやり取りをクレアとしたのが院生時代。

すでにそれから時間が経っているが、それでもまだ犬を食べる食文化は続いていたわけだ。

 

犬がかわいそうだとか、そういうことを言いたいのではない。

日本人がクジラを食べるのも、欧米人から見ると野蛮だとか批判されている。

 

ことに食べ物に関しては、異なる文化を受け入れない過激な批判を展開する人がいることも事実。

環境問題と食べ物問題は、意外にも平和的ではないトピックなんだと思う。

私も、自分は食べないが海外の人が食べる物(犬食とか…)を批判しないように努めている。

まあ、アルマジロとか希少動物は、食べる必要が本当にあるのか?と思わないでもないが…。

 

じゃあ、私が何を不思議に思っているかというと。

韓国では、大統領がいちいち食材についてコメントすることだ。

 

かなり前の韓国大統領選挙。

選挙に出馬した候補が、街頭演説でこんなことを訴えていた。

 

「私が当選したら、白菜の値段を3分の1にします!」

 

なぜ白菜?と思ったが、そのなぞはすぐに解けた。

理由はキムチだ。

白菜の価格が高騰している時期だったのだ。

 

キムチってまとめて1年分漬けるらしいですよね。

じゃあ白菜価格が高かったら、キムチを漬けるのは高額になってしまう。

白菜価格高騰は国民の生活に直結、いや死活問題なわけだ。

 

食材が政策のアピールポイントになるくらい、韓国では大統領でさえ食べ物に関したコメントを出すわけか。

他の国では、食べ物に関した政策?って、あまり聞かないような気がする。

(少なくても、日本やアメリカでは聞いたことが無いですよねえ)

 

日本だと、某党の総裁選立候補者が政策発表でアピールするようなものか。

「私は梅干しの価格を半分にします」とか。

 

いや、梅干しはそれほど日本人の生活に必須でもなくなっているかな。

きゅうりのぬか漬け?昆布の佃煮?きゅうりのキューちゃん?(漬物にこだわり過ぎ)

日本国民誰しもが食べる物なんて思いつかない。

韓国におけるキムチのような存在、日本にはなさそうだ。

 

ってことは、やはり犬は韓国では多くの国民が食べる、相当ポピュラーな食材に違いない。

誰しもが食べるわけじゃないマイナーな食材(日本ならジュンサイとかホヤとか?)なら、大統領がいちいちコメントするはずないだろう。

 

あーあ、昨日までこのテーマで、頭の片隅に何かひっかかっていたのだが、どうしても思い出せない。

一晩寝たら思い出すかと思いきや、かえって頭がすっきりしてしまった。

曇り一つない、ひっかかり一つない状態になってしまった。

思い出したらメモっておこう。

 

まあ、韓国はいろいろ不思議なところのある国ですね。

隣の国なのに、知らないことがたくさんあります。

 

改めて昨日のニュースを確認したところ、大統領は犬食禁止とまでは言っていないようです。

「犬スープなど食べるのをやめるべきではないか」

という程度。

時代の流れとともに食べる人が減っているということも背景にあるそうです。

 

韓国の若い世代も「ワンちゃんは愛玩動物」と思う人が多くなって、わざわざ食べる必要性を感じないのかも。

こういうのはグローバル化の影響なのかも、ですね。