オレンジの花と水

ブログ初心者の日記風よみもの

ナンパ

 

最近の若者はナンパをしないのだそうだ。

へー、そうなんだ、と思っていたら、日本だけではないようだ。

 

漫画家のヤマザキマリさんが何かの記事で言っていたが、イタリアも若者がナンパをしなくなったのだそうだ。

面倒な人間関係を結ぶのが煩わしい、というのは、日本に限った話ではないんだろうなあ。

 

学生時代、アメリカ人のバイト友達がバイトに出てこなくなったことがあった。

彼は、昔懐かしいマイケル・J・フォックスみたいな可愛い顔をしている金髪男子だった。

愛想がよくて誰とも仲良くて、バイト先の人気者だった。

しかし、その彼がぱたりと出勤しなくなったのだ。

 

最初は、「あれ?〇〇君、最近バイトに出てこないなあ」とバイト同士で話していた。

彼が出勤しなくなって数日過ぎ、さすがにみんなが心配になり始めた。

バイト先の大人に聞いたところ、「長期間休むとは聞いている」と言われた。

 

どうやら、バイトに来ないだけではなく、大学にもいないことが分かった。

人気者の彼が姿を消して結構な時間が経つと、皆が噂をし始めた。

聞くところによれば、好きな女子にふられて家出したのだという。

 

それしきのことで?(←すいません、本人にとっては重大ですよね)

と思ったが、彼はかなり繊細な内面の持ち主だったのである。

 

大きなバラの花束を持って、頑張って彼女に告白した。

しかしあっけなくふられた。

傷心のままあてどなくさまよい、気づいたら知らない場所へ行っていたらしい。

 

そこで我に返ったが、自分が深く傷ついていることに気づく。

考えれば考えるほど、人生真っ暗に思える。

大学へ戻るのも苦痛で、実家に帰った。

失恋した息子を親は温かく迎え、数週間そのままになっている。

 

というのが、私の聞いた話だった。

(この話は彼の親友の一人から聞いたので、ほぼほぼ本当の話だと思います)

 

私なぞ、「ふられるのは確かにつらいが、実家に帰るほどかいな」

と思ってしまう。

しかし、そのあと彼がどうなったかというと、なんとそのまま大学までやめてしまったのである。

 

いや~ちょっとビックリ。

アメリカの大学は入学が簡単なので、いくらやめても構わないんだが、それにしても失恋で大学までやめるのかねえ?

私なんぞ失恋ばっかりしていたけどなあ(そんなの自慢にならないが…)。

ことほどさように、恋愛(というか失恋)というものは人間にダメージを与えるものなのだろう。

 

ナンパの話に戻る。

日本ではやや絶滅しかけているナンパだが、地方ではまだナンパする人がいるという。

マッチングアプリを使って異性と知り合う人が主流になっているとはいえ、ナンパがまだ生きているとは、地方はさすがですね。

 

ナンパは、ハードルが高いと思う人にとっては相当ハードルが高い行為だ。

失敗はつきもの。

結局、人間関係でへこたれても(例えば失恋)、それを温かく受け止めてくれるもう一つ二つの人間関係(例えば温かい両親や兄弟友人)を持っているかどうか。

ナンパが出来る強心臓?の人は、そんなどっしりした人間関係を持っているということなんじゃないかなあ。

 

私の友人たちには、「ナンパがきっかけで結婚した」という人が何人かいる。

でも、私たちが高齢者になるころには、「道端で女性に声をかける」なんて行為が犯罪になっているのかもしれない。

 

恋愛が難しい時代になりつつあるんですね。

それに、勇気を振り絞って告白、あるいは女性に声をかけたとしても、あっさり撃沈する可能性も大(恋愛とはそういうものだ)。

そこで落ち込むかどうか。立ち直れるかどうか。

ある種の鈍感力も必要。

 

まあ、ナンパだけでなく恋愛や結婚、それに友人関係も含め、人間関係は「面倒」と言えば面倒ですよね。

一人でいる方が気楽だ、と思う若者も多いでしょう。

 

一人でいる方が気楽でいいのだが、しかし今の若者は「ぼっち」だと思われるのも嫌らしい。

他人が自分をどう思おうと、そう思わせておけ。

と私は思ってしまうのだが、やはり人目を気にする若者が多いようだ。

 

しかし、最近発見して驚いたこと。

一人で行動できないのは、若者だけじゃないらしい。

うちの親世代は、なんと一人でレストランに入ることが出来ないのだ!!

 

うちの両親および彼らの同年代の老人たちは、「一人で飲食店に入るのが恥ずかしい」のだそうです。

理由は、

「あの人、友達や家族がいないんだ、と思われたくない」

んだそうです。

(←若者と同じですね)

 

私なんぞ、終電時間まで残業して空腹で仕方ない時は、平気で一人で吉野家とかに入る。

いちいち「誰かと一緒」に行動している暇はない。

まあ、深夜にスーツがよれよれになった女が吉牛に来たら、「残業なんだな」と思われて終わりなのかもしれない。

 

でも、それ以外でも一人でバンバン店に入りますよ。

「あの人、一人ぼっちって思われたくない?」

そんなの、くそくらえ!って思っていればいいんですよ。

 

まあ、結局何が言いたいのかと言いますと、ナンパもぼっち食も、鈍感力が肝ですね。

他人の目をいちいち気にしていたら、一人でレストランに入れない。

ふられても「ほかにいい男(女)いるかも」と切り替えられる力が無ければ、大学をやめちゃうことになる。

なので、鈍感ってとても重要な能力だと思います。

 

ナンパする若者が減ったというのは、いい意味での鈍感な若者が減り、繊細な人が増えているということなんでしょうなあ。

私も結構繊細な方?だと思いますが、でも多少の鈍感力がないと人生は楽しく過ごせない。

というのが分かっているので、必要なときは鈍感になろうと努めています。

 

どうでもいいが、一番最近でナンパされたのはバリ島でだ。

向こうは外国人と思って声をかけたらしいが、まさかこっちがジャカルタに住んでいてインドネシア語も少々分かるとは思っていなかったらしい。

 

「え?インドネシア語、少し分かるの?」

と言われ、こっちもいい気になってインドネシア語を(カタコトだが)披露し、話が盛り上がった。

最後には、何だか親戚のインドネシア人としゃべっているような楽しい感じになってしまったのだ。

 

バリ人との話は面白かったが、くそっ、バリに永住するチャンスを逃した。

まあ、ああいう暑くて開放的な場所にいたら頭がおかしくなって、相手がおばさんでもナンパする気になるのかもしれん。