オレンジの花と水

ブログ初心者の日記風よみもの

タイ

 

毎度毎度、自分のブログに記事をアップしてから、読み返して思う。

記事が長すぎるなあ…。

と。

 

どうにかして短い記事にしようと暗中模索しているのだが、これが難しい。

でも、何とかして短く読みやすい記事に出来るよう、頑張ります。

 

ところで。

前回の記事に登場したアメリカ人のサイモン。

彼はアメリカ人にしては珍しく?料理上手だった。

 

奥様のミシェルは香港人で、当然ながら中華料理が得意。

しかし夫のサイモンも、並みのアメリカ人以上の料理の腕前だった。

 

アメリカ人の料理レベルと言えば。

パンにハムをはさんでサンドイッチを作るとか。

パスタをゆでて、缶詰のソースを温めてそれにかけるとか。

そんな感じですかね。

 

サイモンはそれ以上の調理が出来る。

どうやって料理の腕前をみがいたんだろう、と不思議に思っていた。

 

ある日、私はサイモン夫婦宅へ遊びに行き、キッチンで奥さんのミシェルとだべっていた。

するとサイモンが夕食の支度を始めた。

「サイモンは料理が得意でいいねえ」

とほめたところ、こんな答えが彼から返ってきた。

 

子どもの頃は全く料理をしなかった。

両親も料理が不得意。

アメリカにいたときは、一般的アメリカ人のように総菜を買って食べたり、缶詰を温めたり、ピザの出前を頼んだり、という食生活を送っていた。

 

大学を卒業して米国政府に就職した。

タイ米国大使館へ派遣されることになった。

 

バンコクに赴任して、まずはアパートを探す。

タイでは食事は外食で済ませるのが一般的とかで、キッチンのないアパートが多かった。

自分はどうせ?料理をしないので問題ない。

 

普通のタイ人も台所の無い物件に住んでいる人が多いらしく、朝昼晩と三食とも外食なのだそうだ。

屋台があちこちにあるので、食事に困ることはない。

朝の出勤前から屋台が営業しているので、朝食から外食なのだ。

(私はタイへ行ったことが無いので、知りませんでした)

 

で、タイに赴任したサイモンは、タイ人のように一日三食、外食生活となった。

最初は片言のタイ語で「それをくれ」と店主に指示するような、そんな簡単な会話しかできなかった。

屋台の椅子に座って、タイ人を観察する日々。

 

見ていると、食事に来たタイ人たちは、店主(屋台で料理をする人ですね)にひっきりなしに注文をつけている。

曰く、

パクチーを入れないでくれ」

「もっと辛く」

「もっと甘く」

「そのスープに〇〇も入れてくれ」

 

そして、出来上がった料理が自分のところに運ばれてくると、自分の席でもいろいろ味変をする。

レモンを絞ってかける。

唐辛子を入れてさらに辛くする。

ソースをかけたり、ねぎを入れたり。

 

料理をするタイ人店主。

味付けを細かく指示するタイ人客。

屋台で彼らが料理をする様子を観察していたサイモンは、あることに気づいた。

 

「ねぎを刻むだけなら、俺にもできる。」

「肉を切って炒めるだけなら、俺にもできる。」

「レモンを絞って入れるだけなら、俺にもできる。」

 

だって、タイ人の屋台店主たちは、いとも簡単に調理をしている。

野菜を切るだけ。

肉を炒めるだけ。

塩を振るだけ。

 

一つ一つの作業は難しくない。

簡単な作業が積み重なって「料理」が出来上がる。

 

「料理はプロが作るもので、自分にはとうてい無理、と思い込んでいたんだ。

でも、タイ人が料理をしているのを観察していたら、なーんだ、料理って楽しそうじゃん。

俺にもできるんじゃないか?って思うようになったんだよね。」

 

で、おそるおそる料理を作ってみたら、自分にもできた。

やってみると面白いし、自分の好きな味が作れる。

 

ということで、料理に目覚めたのだそう。

今や、ミシェルがいなくても全く食事に困ることはない。

 

「へえ、そうなんだ。タイってそんな感じなんだ?」

とサイモンの話を聞いて感心した私。

 

サイモン曰く、

「ずっとアメリカにいたら、一生料理は出来なかっただろうね。

目の前で誰かが料理を作るのを何年も見ていたから、なんだ、自分にもできそうだ、ということに気づいたんだ。」

 

サイモンはタイで料理に目覚めてからは、アジア生活が楽しくなったのだという。

その後赴任した香港(そこでミシェルと出会った)も料理がおいしかったそうだ。

香港でも、サイモンは店で中国人シェフが料理をするのを飽きずに眺めていたのだとか。

 

「さすがに、中国料理はすぐには作れなかった。

でもずっと香港人シェフを観察して見て分かった。

中華は最初の準備が肝心だ。

野菜や肉、魚の下ごしらえをきちんとやれば、あとは揚げるだけ、煮るだけ、焼くだけ、炒めるだけだ。」

 

すごいねえ。

誰かが料理を作っているのを飽きずに眺めて、覚えたのか。

アジア生活を経て、自炊できるようになったとはすばらしい。

見ながら覚えるという勉強方法もあるのかもしれないな。

 

そう考えると、私は海外で身につけたスキルは無いな。

コートジ料理とかスペイン料理が作れるようになったくらいかな。

電気や水道が無くても、とりあえず生活できる…って、そんなのスキルじゃないしな。

 

次回、海外で生活することになったら、何か新しい能力を身につけて日本へ帰って来よう。

それにしても、サイモンの料理スキルを目覚めさせたタイ。

行ってみたくなりました。