バリ島へ出張した時の写真を整理していたら、懐かしくなってきた。
日本人には、バリ文化は理解しやすいのではないかと思う。
インドネシアは火山が多い。
年がら年中、噴煙を上げている。
バリ人は山を神様として敬っており、祈りをささげる対象だ。
「山が神様だって?噴火や地震、津波を起こして人間を苦しめるじゃないか!」
とイスラム教徒は考えそうだが、ヒンドゥ教徒はそう思わないようだ。
ところで、インドネシアに住んでいると毎日のように「〇〇山が噴火した」というニュースを聞く。
日本も火山国だが、インドネシアの火山は日本以上に頻繁に噴火している印象がある。
しばらくすると、スマトラ島でよく噴火するのはシナブン山、ジャワならムラピ山、バリならアグン山、と活火山の名前を覚えてしまう。
火山が年中噴火するせいで、国内線がちょいちょい遅れる。
登るなら、とインドネシア人に勧められたのは、火の神ブロモ山、青い炎を噴き出すイジェン山、聖なる火山、スメル山。
どれもジャワ島の山々だ(つまり他の島には他の素晴らしい山がある、ってことですね)。
登山が趣味ならともかく、3,676mなんて富士山並みじゃないですか。
私が登れるわけがない。
そういう火山が現地の人たちに迷惑がられているかというと、そうでもない。
ジョグジャカルタへ行った時、地元の方と話していたら、そのおじさんが遠くを指さして言った。
「ほら、見てごらん!ここからムラピ山が見えるんだよ。美しいだろ?」
へえ。
日本人も富士山を見て「美しい」と思う感覚があるが、インドネシア人もなんだなあ。
と思った記憶がある。
別の日に、またジョグジャの方と話していたら、その女性も遠方を眺めてこう言った。
「今日もムラピ山が見えるわ!ホッとする。」
こういう感覚は、富士山を見てホッとする日本人なら分かるだろう。
バリに戻る。
祝い事があると、こんな感じに建物を飾りつけする。
植物の繊維や花で編み込まれているのがお分かりだろうか。
オレンジ色の花はマリーゴールド。


細かい作りになっているので、インドネシア人は手先が器用なんだろうな。
ちなみに、こういう植物を編み込む飾りは、バリ以外でも見ることが出来る。
下の写真もバリの住宅。
最後の写真は、バリのどこぞで食べたお昼ご飯。
米と野菜はインドネシア料理の必須アイテムだ。
レモングラスの茎に、鶏肉のつくねみたいなものがくっついている。
左側のお肉は鶏肉かアヒル肉だと思います。
バリ料理はジャワ料理より辛いと言われるが、サンバル(辛いソース)とかを足さない限り、日本人でも食べられます。
手作りのサンバルを置いてあるレストランもある。
多種多様なスパイスやハーブを石でたんねんにつぶし、何時間もかけて作ったソースは絶品だ。
辛いと言っても塩味の辛さではないし、何十種類もの材料が醸し出す複雑な味わいは、日本では食べることが出来ない。
あ~また食べたくなってきた。