オレンジの花と水

ブログ初心者の日記風よみもの

オーストリア

 

書店で立ち読みした雑誌に、中谷美紀さんがエッセイを書いていた。

東京とオーストリアを往復する生活をしているそうで、オーストリアでは田舎暮らしらしい。

都会と田舎の両方が楽しめていいなあ、と思いながら読んだ。

 

オーストリアは税率なんと20%(!)だという。

日本の消費税10%と比較すると、「高いなあ」と思う。

 

しかし、高額の税金を取るだけあって、教育費と医療費はほぼ無料なのだとか。

てことは、高福祉社会の北欧と似たような考え方ですね。

 

もちろん、「生活必需品」である食料品には、さすがに20%もの高額な消費税はかかってない。

それに、オーストリアでは、コンサートやオペラ、バレエといった芸術は、「生活に必要なもの」とされているとか。

そして、それらは税率13%なのだそう。

それはうらやましいぞ。

 

2020年に世界中でコロナ感染者が爆発的に増加した時、日本では映画館や美術館が軒並み閉鎖された。

演劇やコンサート、美術展なんかもキャンセルされた。

『(そういう場所には)人が集まるからというのが理由』だった記憶がある。

 

人が集まったため感染症が流行する、という点では、対策を打たないといかん。

しかし「芸術は生活必需品ではない」なんて、誰が決めたんじゃい?

音楽を聴いてリラックスとか、芸術を見て癒される人だっている。

スポーツでストレス発散だってできる。

それって人間に必要なのでは?

 

生活に必要なものが食料品だけだとしたら、人間は朝起きてご飯食べて夜寝る、という生活さえしていればいい、ってことになる。

勉強しなくてもいいし、音楽やスポーツ、歌舞伎や落語、デザインや建築もすべて不要だ。

75億人が同じ形の家に住み、同じ食事を食べ、同じ服を着て同じ墓に入ればいい。

ってことになりませんかね…。(まあ、ここでゴネるのはやめておこう)

 

オーストリアの続きに戻る。

中谷さんによれば、日本のように3か月ごとに新しいファッションの服が売りに出て、流行から遅れないようにみんなが服をじゃんじゃん買う、というのも、オーストリアでは見られないそう。

古い服でも大切に洗って手入れをし、長く着るようにしているらしい。

 

私は美術が好きで、その延長でファッションも好き。

しかし、紆余曲折を経て「服はたくさん要らない」と思うようになり、着なくなった服を処分した。

新しい服もさほど買わなくなった。

むしろ「今持っている服を手入れして長く着よう」と思うに至った。

なので、オーストリア人の行動は大変腑に落ちる。

 

最近は日本でも服のサブスクとか古着買取とか、古着を大切にする動きがある。

大量生産・大量消費は倫理的にも環境的にもよろしくないことに、みんな気づいてきたのはいいことだ。

そして、これはネットのおかげだが、似たような考えを持つ人が世界中で増えてきたんだろうな。

 

しかし。

中谷さんの記事を読んで思った。

高額の税金を負担することをあえて選択しているオーストリア人。

その見返りとして、教育と医療はほぼ無料だという。

ということは、高額な税金を払うことで、市民への教育と医療を無料にすることに市民が合意しているわけだ。

社会共助の意識は日本より強いのかもしれない。

 

日本が欧州のような社会にならない理由は、いろいろあるらしい。(長くなるのでここでは割愛)

昔の日本は、今よりもう少し社会共助が出来ていた気がする。

今は「自己責任」を過剰に強要する社会になってしまった。

さびしいですね。

 

と思っていたら、先日の夕方、我が家に近所の高校生男子が来た。

なんでも今日は両親の帰宅が遅いのだが、家の中に鍵を忘れてしまったので入れないのだという

親に連絡したいので、電話を貸してほしいということだった。

 

へえ。

私はちょっと新鮮な気持ちになった。

この年代の男子なんて、近所の家に頼みごとをするのだって勇気が要るだろう。

よく我が家に助けを求めに来たものだ。

もちろん、家に入れて電話を貸してあげた。

 

30分ほどして、仕事から帰った彼のお母さんが、慌てて我が家にやってきた。

「すみませんねえ、うちの息子がお世話になりまして…」

と平謝り。

いえいえ、いいんですよ。

 

その日の夕方は、気温が下がって風も冷たかった。

外で凍えているより、近所に助けを求めよう、と彼は考え付いたんだろう。

こちらは彼が家から締め出されたとはつゆ知らず、突然来られて「もしや新手のオレオレ詐欺か?」なんて思ってしまった。(←疑い過ぎ)

 

私みたいに人を疑ってかかるヤツが多すぎて、日本はお互い助け合うのは難しいのかもしれん。

もっと人に優しくならないとダメですよね。

と反省しましたよ!

今年の目標の一つに加えよう…『人に優しくする』。

余りに小さい目標で社会共助には程遠い気もするが、まあ、はじめの一歩だ!