オレンジの花と水

ブログ初心者の日記風よみもの

和ろうそく

 

読者の皆様は覚えていらっしゃるか不明だが、以前クリスマスプレゼントの記事を書いた。

私は毎年、ドイツの友人・マルちゃんにプレゼントを送る。

 

彼女は夫、娘と息子の4人家族。

先方は、チョコレートやクリスマスのオーナメント、アクセサリーや文具など、ちょっとしたものを送ってきてくれる。

こちらも、日本らしいものや彼女の子どもが喜びそうなものを選ぶのが楽しい。

そうして、毎年プレゼント交換を続けてきた。

 

それが。

2020年ごろから、一筋縄ではいかなくなった。

理由はコロナで国際フライトが激減したからである。

という顛末を、過去の記事に書いた。

 

さて、今年。

マルちゃんへのプレゼント探しに手間取った。

まあ、毎年難航してるんだけどね。

 

さんざん探し回って、和ろうそくを買った。

和ろうそく、とは童話「赤いろうそくと人魚」のアレである。

ろうそく屋の夫婦に拾われた人魚が恩返しにと絵付けをしていた、あのろうそくである。

 

上から下までまっすぐな西洋式?ろうそくと異なり、上部が太目で下部がすっと細くなる。

よって、西洋式ろうそくより表面積が大きい。

その、ろうそくの胴体に鮮やかな絵が描いてあるのだ。

 

それを売る店を、ようやく発見して購入した。

 

和ろうそく、というだけあって、絵柄は和風だ(それでいい。外国に送るんだから)。

ひまわり、もみじ、桜などの絵が描かれた美しいろうそく。

和ろうそくは、火をつけても結構長い時間もつらしい。

自分用に欲しいなあ、と一瞬思ったが、いやいや。

マルちゃんが待っている…と思い、まずは他人様のプレゼントを選ぶ。

 

渋い薄紫の萩が可憐でいいなあ、と思った。

でも、クリスマスっぽい方がいいかな?と思い直し、赤い実の描かれた南天にした。

さて、送るぞ。

 

和ろうそくのほか、「4色ボールペンは海外で人気(ホンマかいな)」との情報を読んで、ボールペンを2本買った。

マルちゃんの娘と息子用だ。

 

そのほか、ナンプレやパズルも買った。

パズルは全世界の誰でもが説明なしで遊べる。

ナンプレは、英語の解説がついていたので大丈夫だろう(というか、数独は海外にもあるしね)。

 

自宅近くの衣料品店で、マフラーも買った。

マフラーやスカーフを止める可愛いピンがあったので、それも購入。

 

そんな調子で、マルちゃん一家4人分のプレゼントをどうにかそろえたのだ。

箱にそれらを梱包し、郵便局から発送する。

 

しかし、郵便局は平日しか営業していない。

困ったぞ。

仕方なく、ヒマそうな?親に郵便局へ行ってもらった。

 

ところが、またまた問題発生。

私は年に一度しか海外へ郵便物を送付しないので知らなかったのだが、去年よりさらに状況が悪化していた。

なんと、

「手書きの伝票は受け付けない」

というシステムに変更されていたのだ。

 

今までは、EMS とかSmall Packet で小荷物を海外へ送付する際、内容物を伝票に手書きで記入していた。

相手の住所氏名、自分の住所氏名、そして内容物、価格(日本円で)等である。

それが、

「発送する前(つまり郵便局へ小包を持参する前)に、スマホまたはパソコンで伝票を作成せよ」

というシステムに変わっていたのである。

 

なんでも、今年の6月からそのように変更されたらしい。

早く言えよ…(って、海外へ小包を送付する日本人は、そんなに多くないのかもなあ)。

郵便局員に、その新システムについて書かれた紙の資料を持たされた親が、そのまんま帰ってきた。

クソっ。

 

仕方なく、仕事が終わって帰宅してからパソコンを立ち上げる。

これがまた、面倒そのもの。

郵便局のマイページとやらに登録せねばならん。

しかも、英語で記入した伝票をプリンタでプリントアウトし、持参するのだと。

 

く~~~~~!!

面倒だっちゅうの!!

手書きの方が100倍楽だよ…。

 

ぶつぶつ文句を言っても始まらない。

時代は変わったのだ、と思うしかない。

こっちは疲れてて眠いんだよ…と思いながら、penとかpin とか英語で入力していく。

 

その日は入力だけで体力が尽きた。

プリンタとパソコンをつなげたまま、風呂に入り就寝。

 

作業二日目。(←小包一つ発送するのにえらく時間がかかるようになった)

 

昨日作成した郵便局のマイページからログイン。

必要事項を最後まで記入し、伝票を作成し終える。

そして、「どういう方法で海外へ送るか」を選択するページへ移動。

 

なんと。

選択肢がほぼ、無い。

 

昨日、郵便局のトップページで料金を確認した。

「SAL便なら〇グラムで1,260円」だの「Small Packet なら××円」等と書いてあった。

「確か去年もドイツへの小包郵送料に1,400円くらい支払ったし、これくらいは妥当かな」

と思っていた。

 

が、今年はEMSの上に赤字で「お取り扱いをしていません」と書いてあるじゃないか!

EMSだけではない。

あれもこれも「取り扱い中止」だ。

 

で、残った選択肢は恐怖の2択。

「航空便」(もっとも郵送料金が高い)か、「船便」(もっとも到着日が遅い)だ。

どっちも絶対に選んだことのない選択肢なのに、絶対選ばない選択肢だけが残ってるとは…。

 

どっちも嫌ですよ。

高いのも嫌だし、船便を選んだ日にゃあ、2,3か月かかっても荷物がドイツにつくかどうか。

クリスマスが終わり、春になってるよ…。

 

うわ~~~。

郵便局のホームページの最初の方に書いてほしかった。

「海外へ小包を送る場合は、現在は安い送付方法がないでっせ」と。

そしたら今年はマルちゃんに連絡し、「ごめん、今年は勘弁してちょ」と言ったのにさ。

 

小包(ゆうパックだ)の箱を買い、プレゼントを買い、伝票まで記入。

ここまでやったら、もう送付するしかないでしょ。

くっそおおおおお~~~!

 

再びぶつぶつ文句を言いながら、「航空便」(もうそれしか選択肢が無いもん)を選ぶ。

伝票をプリントアウト。

腹立たしいが、高くても送るしかない。

去年の3倍の送料って、いったい…。

 

で、だ。

またここからがひと騒動だった。

 

たまたま休みを取った平日があり、その日に小包を郵便局へ持参。

自宅近くの小さな小さな郵便局…といえど、郵便局だ、れっきとした。

 

「ドイツに出すんですが」

と小包をカウンターに差し出す。

 

伝票を先方に渡すと、中身の確認(伝票に英語で記載した内容ですね)が始まった。

ピンとかペン、ブックは問題が無かった(さすがに…)。

問題は和ろうそくだった。

 

「キャンドル、って何ですか?」

 

郵便局員が私に尋ねる。

 

キャンドルって何ですか?って、どういう意味だ?

私は、カウンターの中の局員を思わず見返した。

 

「何ですか、とは何でしょうか?」

 

もしや、郵送してはいけない物品だったろうか?

ちょっとドギマギする。

 

いやいや、と気を取り直して考える。

昨夜見た郵便局のHP には、「火薬、花火、ライター」などと郵送できないもののリストがあった。

が、ろうそくがアウトとは書いてなかったぞ。

 

しかし、「何ですか」と聞くってことは、やはり郵送できない物品なんだろうか??

何と答えて良いか分からず、こちらも返答に窮する。

爆発物ではないが、小包を開けて和ろうそくだけ取り出さないといけないのかしら?

 

すると、局員は再び尋ねた。

 

「ペンは分かるんですけど、キャンドルって何ですかね。」

 

やっと私も彼女の言いたいことが分かった。

「キャンドル」が「ろうそく」ということを知らないのだ。

なーんだ。

 

私は言った。

「ろうそくですよ。和ろうそくです。」

 

すると、局員は不思議そうな顔をした。

「和ろうそくって何ですか?」

 

私「…」(失敗した)

 

そこかい。

和ろうそく、って今の人(いや、このおばさんは私よりはるかに高年齢だぞ)は知らないのか?

怪しいものじゃないっての。

 

「絵がついたろうそくですよ。

胴体に絵が描いてある、日本のろうそくのことでして」

 

局員(多分、派遣とかバイト)のおばさんは、その説明でも私を許してくれなかった。

彼女は不審そうに声を荒げて言った。

 

「和ろうそくなんて聞いたことありませんよ!

んなもの、あるんですか?」

 

あるんだっつの(内心の声)。

あるから、小包に入ってるんじゃないかい。

どうしろっていうんだ。

ただのろうそくだよ、ろうそく!

 

すると、そのやり取りを聞いていた別の局員が奥から声をかけた。

 

「ああ、ありますよね。

ほら、小川未明の『赤いろうそくと人魚』って童話に出てきますよね。」

 

すると、カウンターのおばさんは納得がいかないのか、ぶつぶつ言った。

 

「そんなもの、聞いたことありませんよ。

赤いなんとかなんて、聞いたことないし。

大体、キャンドルってろうそくのことなんですかね?」

 

キャンドルはろうそくなんだよ!

と私がイラっとし始めた時、別の若い郵便局員スマホで何やら調べ始めた。

そして、その若い局員が言った。

 

「あ、そうみたいですよ。

キャンドルって、ろうそくのことですって。」(←多分翻訳アプリ使用)

 

そして、一件落着となった。

キャンドルがろうそくと分かったとたん、伝票と小包は受理され、私はお金を払って30秒後には郵便局を出ていた。

狐につままれたような感覚。

 

何が理由であんなに長くカウンターでもめたのか、いまだに理由が不明だ。

郵便局員が英語が得意じゃないから、足止めされたのか?

和ろうそく、というものの存在をあの局員が知らなかったから、小包が受理されなかったのか?

謎は深まるばかりだ。

 

いずれにせよ、任務は遂行した。

ただ、疲れた。